こんにちは、yeni ディレクターの九冨 里絵(くとみ りえ)です。


デザイン性を重視したランジェリー、補正下着などジャンルを問わず、多くのブラジャーやショーツは着用時の身体の美しさと締め付けなどの着心地のバランスが大変重視されます。


色や装飾という上物のデザインへのこだわりだけで下着をつくることはできません。

生地やゴムの伸び率、ホックの数、カップのつくり、細部にまで計算が必要です。


下着を作り始めた時、難しく感じたのは心躍るデザインと機能性の両立でした。無理な締め付けを我慢することなく、デザインを妥協することなく、一番好きな自分でいることができる、心地良い下着を目指しました。

 

このコラムではブランドディレクターの目線で「ランジェリーという装飾品」であり「アンダーウエアという消耗品」でもあるyeniの下着づくりの哲学についてお話しできればと思います。

 

今回はサードウェーブブラについてお話ししたいと思います。



サードウェーブブラってどんなブラ?

以前のコラムでyeniのノンワイヤーブラが「ノンワイヤーでもスタイルアップできる、サードウェーブブラ」であると書いたところ「サードウェーブブラについて詳しく知りたい」というお声をいただきました。

実は「サードウェーブブラ」という言葉は国内外のランジェリー業界を長年網羅的に取材されているランジェリーライターの川原さんが命名されたそうです。

川原さんは大手ブランドから小さな個人経営のブランドまで足繁く展示会に通われており、私も代官山にインポートランジェリーショップをオープンした当初からお世話になっている大先輩。


ランジェリーを愛する川原さんだからこその、時代の変化を的確に捉えたネーミングです。



ワイヤーブラはバストメイク力があるけれど窮屈、ノンワイヤーブラは着け心地は楽だけれどバストメイク力に劣る……そんな2タイプのブラのいいとこ取りをしたのが“サードウェーブブラ”。ノンワイヤーでありながら、パーツやパターンの開発力でバストメイク力を備えているのが大きな特徴。ただラクなだけではない美胸を叶えるブラ、として今や女性達の下着ワードローブにしっかり定着。実は、著者が2015年にサードウェーブコーヒーになぞらえてサードウェーブブラと命名。その後、新聞やテレビで取り上げられたり、下着ブランドのキャッチコピーに使われたりして、広く知られることに。



サードウェーブブラ黎明期の2016年当時は、ワイヤーの替わりにブラカップの中にシート状のパーツを内蔵し、バストメイクするものが目立ったけれど、現在は使用するパーツやカップの形状、パターンの技術なども日進月歩で進化し、さまざまなタイプが登場。パストの形も「とにかく盛りたい!」という声から「ナチュラルなシルエットが好き」という声まで、多様性に富んでいる。そんなそれぞれの声に応えつつ、美しいバストラインをメイクするブラが豊富に揃い、好みや服に合わせて選べるように選択肢はどんどん広がっている。

"サードウェーブブラ2.0"とは? 美胸をキープする進化系ノンワイヤーブラ18選 / 川原好恵著 より




サードウェーブブラ登場まで、そしてこれから

 

「寄せて上げるブラ」が大流行した1990年代、個性に富んだ機能性ブラが登場した2000年代を経て、サードウェーブブラが登場したのは2010年代後半。


時を同じくして、欧米で「ボディーポジティブ」という言葉が聞かれるようになりました。下着の広告モデルはバストが大きくウエストが細い画一された体型から、多様な体型に移り変わり、それぞれの体型を活かすことが推奨されるようになりました。


#Metoo運動をはじめとする、フェミニズムのムーブメントがそれを後押ししました。


着心地も、機能性も、デザインもバランスよく取り入れた「サードウェーブブラ」には、そういった女性たちの意志が反映されているような気がします。


谷間を強調することも、その人らしいナチュラルなシルエットに仕上げることも、なりたいバストに合わせて、その日その時の気分でブラジャーを選ぶことができます。また、素材や技術の進化によって、着心地を諦める必要はなくなりつつあります。


これからの2020年代は、誰もがなりたい自分になる自由のある時代です。「サードウェーブブラ」はその自由を後押しする素晴らしい発明です。


サードウェーブブラはバストが大きい人にも小さい人にもおすすめ

「サードウェーブブラ」はワイヤーブラとノンワイヤーブラのいいとこ取りをした「機能性に長けたブラジャー」。

「ノンワイヤーブラだと補正力がなくて不安」というバストが大きい方にも「ブラジャーの前中心があたって痛いことがある」というバストが小さい方にもおすすめできます。

バストが大きめの方へのyeniのノンワイヤーブラのおすすめポイント』と『yeniのノンワイヤーブラはバストが小さい方、華奢な方にもおすすめで解説させていただきましたので、気になられた方は是非チェックしてみてください。


妊娠中や授乳中、産後しばらくたった後におしゃれなブラをつけたい方にもおすすめ

妊娠や授乳をきっかけにワイヤー入りのブラジャーからノンワイヤーブラやブラトップに変えられる方が多いようです。

「サードウェーブブラ」は妊娠中や授乳中でも、無理なく胸を支えることができるので、外出時などにおすすめです。特にyeniのノンワイヤーブラは4列ホックで±5cm程度のサイズの変化に対応できるので、バストサイズが変化していく時期に是非ご活用ください。

またその期間を終えたあと、どのような下着をつけて過ごしたらいいのかわからないというお声もよく聞きます。

胸が垂れるのが気になるけれど、いきなりワイヤー入りブラには戻れないという方にも「サードウェーブ」ブラはおすすめです。



ノンワイヤーブラ


前回のコラム

yeniのブラジャーのサイズ交換について


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